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4スタンス理論

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チーム力

2020.12.23

「パ高セ低」のニュースや記事を良く見かけるが果たしてそれは正しい表現なのか?
リーグ優勝どうしが戦う日本シリーズが、2年連続でソフトバンクの圧倒的勝利(4タテ)なのでそう言われるのも仕方のない部分もあるが、だからといってジャイアンツが他のパ・リーグ5球団より弱いかといえばそんなことはない。
ただし、ソフトバンク1球団が他11球団より頭一つ抜けて強いということはハッキリ言える。
そうであるなら「1高11低」と言えるのではないか。

ソフトバンクが何故強いのか?は以下で表せられる。

チーム力=「(1)戦力」×「(2)運用」×「(3)メンタル

「戦力」について

「戦力」は文字通り選手の戦う力である。
ソフトバンクの戦力は(1)「質(レベル)」(2)「量(層の厚さ)」ともに申し分ない。

まず(1)「質」であるが、ソフトバンクは3軍制を敷いていて若い選手の育成に力を注いでいる。
3軍制のメリットは「次世代の選手(原石)の育成=3軍」と、「一軍半選手の育成+一軍選手の調整の場=2軍」に分けられることだ。
若い次世代の選手を試合に出場させながら長期的なスケジュールで育成できることは非常にチームに取って良いことである。
通常の2軍制では、一軍半選手が優先的に試合に出場し、次世代の選手の試合出場の優先順位が下がり経験を積ませることができない。
また、レギュラーがほとんどいないチームでは、1、2軍を行ったり来たりする選手が多くなり、そういった中堅どころの選手が試合に多く出場することになるので、より次世代の若い子達の育成が遅れることにある。
その点3軍制のあるソフトバンクや巨人は非常に有利な環境だといえる。

次に(2)「量」については、選手の仕入れの「数」を意味している。
ソフトバンクや巨人は「FA+外国人」「ドラフト」「育成ドラフト」の3本ラインで選手を仕入れてて、これはやはり豊富な資金があってこそ(FA、外国人の獲得)できることだが、他球団と比べて大きなアドバンテージとなっている。

「メンタル」について

先に「メンタル」について。ソフトバンクは(1)「個人」と(2)「組織」の意識が高い。

(1)個人の意識の高さであるが、これはどのチームにも言えることだが、どれだけ「フォアザチーム」の意識を高く持てるかにかかっている。
「日本一になりたい」「リーグ優勝したい」「試合に勝ちたい」とどれだけ腹の底から思えるかだ。
プロ野球選手は個人事業主である以上、個人成績に対する意識は当然高いのだが、チームの勝利に対しての意識は意外と低い。
若い選手や、ギリギリで一軍にいる選手などは「チームの為に」など考える余裕もないので、レギュラーやベテランがどれだけチームの為に献身的になれるかだ。

また(2)「組織」の意識の高さであるが、ソフトバンクの場合、強大な戦力であるがゆえに、それだけチームに関わる人の数も多くなる。
人が多いと組織内に派閥ができたり、争いごとも多くなるものだが、悪い噂はあまり聞かない。
また選手の年俸も高級で勘違いする選手が出てきてもおかしくない中、そうした話しもあまり聞かない。
それは「王さん」の存在が大きいと思われる。王さんの様な偉大な方がソフトバンク球団の支柱であるからこそのまとまりなのだろう。

「運用」について

最後に「運用」であるが、この運用が勝敗を決める最も重要な要素になる。
この運用については立場上、他球団についてもマリーンズについても細かく言えないので多くは語らないとする。
運用とは「打撃部門」「投手部門」「作戦部門」「走塁部門」「守備部門」「バッテリー部門」「トレーニング部門」などで、勝つために部門事で「戦略」と「戦術」を考えることである。
戦略というのは「追いかける指標」を意味する。
戦術は「その指標をどのように追いかけるか」を意味する。その意味では「戦略=追いかける指標」が間違っていると勝利に結びつかない。

今年のマリーンズはその指標たて方、追いかけ方が間違ってなかったと言える。

野球は「打った」「投げた」「走った」などで評価されがちであり、その裏にある「根拠」の部分が見過ごされがちだ。
指導者もごちゃごちゃ考えてないでしっかり練習して個人のレベルを上げればいいと「練磨主義」に走りがちである。
他球団を圧倒的に上回る戦力を有しているのであればそれも時には通用するであろう。
しかし怪我人が多く出て戦力が著しく下がってしまった時にはそうはいかない。
また、戦力補強にかけられる資金も球団によって違い、資金が少ない球団などは最低限の戦力で戦うしかない。
その戦力の差をいかにして埋めるか、もしくは他を上回れるかは「運用」次第といえるだろう。

要素分解

チーム力=「(1)戦力」×「(2)運用」×「(3)メンタル

(1)「戦力」=仕入れ+育成

仕入れ =FA+外国人
=ドラフト
=育成ドラフト
育成 =3軍制(環境)
=メカニック×対応力(ノウハウ)
※もちろん2軍以下にも運用ある

(2)「運用」=戦略+戦術

戦略 =追いかける指標
=「打撃部門」「投手部門」「守備部門」「バッテリー部門」「走塁部門」「作戦部門」「トレーニング部門」など
戦術 =指標の追いかけ方
=「打撃部門」「投手部門」「守備部門」「バッテリー部門」「走塁部門」「作戦部門」「トレーニング部門」など

(3)「メンタル」=個人+組織

個人 フォアザチーム
組織 まとまり

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